itself
                    小松 亮一

-For D.

Randall Jarrel
Samuel Tailer
Edward Hopper
Reasons of Moving
Wipe your hand across your mouth, and laugh
niikura toshikazu
首にダンボールを詰め、洗剤を補充する
  あなたとわたしは明瞭だ
若い土は陶器のように洗われる
(映画の終わりに傘をさした中年男性は
時に、隣の座席をさすり、飲み干した
バナナドリンクを床に転がしては
カーテンの汚れを発見する)

Our dried crowds
The pulsation of lighthouses










今日もひとしきり暑かったよ。そっちもやっぱり暑いかな? 暑いよね。

今日、学校のアトリエに行ったら、茶とら模様の猫がいたんだ。
その猫がやたら僕にすりすりしてくるんだけど、どうも その猫、実家で飼っている
「ふうきち」という猫とそっくりなんだよ。
嘘みたいな話だけど、ぼくは「ふーちゃん」と呼んでみていた。
結局、キャットフードをあげたから 向こうはエサ目的だったのかもしれないけど。(3年のアトリエにはキャットフードが標準設備としてある)
ぼくには、その猫が「ふうきち」に思えた。
「ふうきち」であってほしいと思った。
そして、たとえばいまごろの夜更けには ちゃっかり実家の居間でごろ寝しているんだって、
そんなことを思った。
アトリエの猫に「ふうきち」だよなと、そう願ったんだ。そう信じた。
「ふーちゃん」「ふーちゃん」と僕は猫の手を にぎにぎしていた。
猫は適当に僕をあしらっていた。

で、今日の夕食は豚肉チャーハンで 汗だくになって食べた。
蝉の声が追い合いながら鳴く。電車がいく。
チラシの封筒をポストに入れるとき、空港行きのバスが止まっていた。
僕の夏は願うような夏だ。
もしかしたら、君の家の「鬱」もアトリエでうろうろしていたのかもしれない。

いや、これは ちょっとキザすぎるな。
スネ夫みたいだ。
でも、「ふうきち」は居たよ。

それでいまダビングしてる。

むらた じん











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